HOME > 仙台みそについて > おみそに関するQ&A


みなさまが疑問に思っているみそに関する質問集

Q1.みその原料ってなにが使われているのですか?
Q2.みそはどのようにして造られるのですか?
Q3.工業生産されるみその製造法はどうなってるの?
Q4.天然醸造のみそは、どこが違うのですか?
Q5.麹とは?みそ造りで麹はどんな役割を果たすのですか?
Q6.みそにはJASによる定義、規格設定がありますか?
Q7.調合みそは、どんな特徴があるのでしょうか?
Q8.だし入りみそのだしは、どんなものが使われているのですか?
Q9.加工なめみそとはどのようなものでしょうか?
Q10.賞味期限はどのようにして決まるのですか?
Q11.保存料などの添加物は入っていますか?
Q12.よいみその見分け方のコツは?
Q13.買ってきたみその上手は保存方法はありますか?
Q14.みその成分、栄養価値は如何なるものですか?
Q15.白飯にみそ汁の組み合わせがよいとされるのは何故ですか?
Q16.骨粗鬆症の予防にみそ汁がいいというのはなぜですか?
Q17.O157に関して、みそは安全でしょうか?
Q18.減塩みその塩分はどのくらいですか?
Q19.みその栄養成分は、表記されていますか?
Q20.みその香りの成分は何ですか?
Q21.みその塩分はどれくらいですか?
Q22.低塩みその塩分は?


=回答=
みその主原料は、「畑の肉」とも称される大豆と、米あるいは麦、そして塩と水です。さらに、副原料として、種麹(たねこうじ)は不可欠で、調味料、酒精なども使われることがあります。
みそは大別すると米みそ、麦みそ、豆みそ、および調合みそに分けられますが、米みそ、麦みそというのは、みそ造りに不可欠な麹の原料を冠してつけられた名前です。



=回答=
みその製法を要約すると、蒸したり、煮たりした大豆を潰して、麹と塩を加え、よく混ぜ合せて容器に詰め、そのまま半年から1年ほど置くというものです。このうち、蒸したり、煮たりした大豆に麹と塩を加えて容器に詰めることを「仕込」といい、仕込んだものを数ヶ月置くことを「熟成」といいます。米みそ、麦みそは、麹となる原料は異なるものの、基本的な造り方は同じと考えていいでしょう。

みそ造りで重要なのは、製麹(せいきく)、すなわち麹造りです。米、もしくは麦を蒸して、これに麹菌を接種して麹菌の生育しやすい温度で40数時間管理します。すると、麹菌が十分に生育し、「麹」となり、原料の大豆、および米や麦のでんぷん質やたんぱく質を分解する酵素が作られます。

一方、大豆も酵素が作用しやすいように蒸煮され、すり潰されます。組織が軟らかくされることで、麹菌の酵素による作用を受けやすくなるのです。仕込みのときに塩を加えるのは、熟成過程で雑菌の繁殖を防ぎ、耐塩性酵母など、微生物の活躍する場を整えるためです。そして主に酵母が糖分やアミノ酸からアルコール類、エステルなどの芳香物質を作り出し、みそに特有の風味をつけます。

以上が米みそ、麦みそのおおまかな製造法ですが、豆みそは、また独特の製法によって造られます。

かつては、家庭ごとに独自のみそが造られ、垣根を越えると別のみそとなり、土地ごとに気候風土や食形態に合せたみそが生み出されました。同じ材料を使っても、土地の気候に適した微生物が働くことで、でき上がるみそには個性が生まれたのです。しかし、今では自家用のみそを仕込む家庭はごく少数となり、ほとんどの家庭では、完成された工業生産されたみそにも、昔ながらの味わい、土地の特徴を生かしたみそが増えてきています。



=回答=
みそは同じ原料でも微妙な製法の違いによって仕上がりが違いますし、みその種類によっても製法は変わります。ここでは、現在、工業生産されるみその80%近くを占める標準的な米辛口みその工程を紹介します。

【1】製麹(麹を造る作業)
まず、米を精米(玄米をついて白くすること)します。この際、白みそや淡色みそでは赤みそよりも精白度を高くして、ぬかなどの着色の原因となる物質をできるだけ少なくします。次に米を洗浄し、ぬかやほこり、異物などを除きます。この米を水に一晩浸け、十分に水を吸わせます。これを蒸米機で蒸します。蒸すことで米の主成分であるでんぷん質は糊化し、たんぱく質は熱変性され、同時に殺菌もします。

蒸した米は適温(35℃くらい)まで冷まし、麹菌を接種します。接種後、約3時間で胞子が発芽しはじめ、16時間くらいから菌糸の伸長(破精「はぜ」)が盛んになります。この時点で呼吸熱による麹菌の衰弱を防ぐため、米粒をほぐして酸素を補い、麹菌の育成を促します。できあがった麹を製麹室から外に出すことを出麹といいます。ほぼ40時間で米麹が出来上がります。

【2】大豆の処理
大豆は、精選後、ていねいに洗浄し、一晩水に浸けて吸水させます。吸水した大豆は重量が2,2倍程度になりますが、これを加圧蒸煮缶で軟らかく蒸します。白みそや淡色みそを造るときは、蒸さずに煮ることもあります。

【3】混合仕込み
蒸煮した大豆を冷却し、すり潰したり、くだいたり、押しつぶしたりして、米麹、食塩、種水を混合し、発酵容器(桶)に詰めます。種水は仕込後のみその水分調整のために加えるもので、発酵型の辛口みそには、発酵促進のために種みそ、培養酵母、培養乳酸菌などを添加することもあります。

【4】発酵管理
仕込んだみそは、発酵室内で発酵、熟成させます。熟成期間はみその種類によって異なります。発酵、熟成の間に、麹菌などの働きによって原料中のたんぱく質はアミノ酸やペプチドとなり、でんぷん質は糖化されてブドウ糖になり、さらにアルコールや有機酸となります。
この微生物と酵素が微妙にからんで起きる発酵の段階では、みその品温調整が大きなポイントとなります。みその種類により、発酵、熟成の温度管理は異なります。また、工場ごとにそれぞれ独自の工夫を凝らし、みその個性を醸し出します。

【5】品質調整
熟成の完了したみそは、こしみそは漉し機を通してすりみそに整えられます。粒みそはそのまま、製品化されます。さらに必要に応じて再発酵を防ぐために酒精(アルコール)を加えてから包装します。



=回答=
発酵、熟成の際には、一般的に微生物の発酵作用を促すために、人為的に加温などの品温調整をします。それに対して、品温調整をせず、自然の成り行きに任せて発酵、熟成させる方法を「天然醸造」と呼んでいます。



=回答=
麹とは、米、麦などの穀物や大豆に麹菌などを培養し、繁殖させたもので、みそ製造に欠かせないものです。製麹は蒸した穀物に種菌(麹菌)を接種し、適温(30℃)、適湿(100%)のもとで菌糸を伸長させます。接種後、16時間くらい経過すると、菌糸は表面から内部へと勢いよく伸び(破精込み/はぜこみ)、呼吸熱のため湿度が急上昇します。この時点で手入れと称して米麹の場合は米粒の塊をほぐし、炭酸ガスを排出して酸素を補います。こうして培養を続けると、接種後約40時間で麹が出来上がります。麹には、多くの酸素がありますが、主要なのはたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)や、でんぷん糖化酵素(アミラーゼ)で、これが塩の存在下で大豆や米・麦を分解して発酵、熟成させ、おいしいみそを造ります。また、みそ造りには麹菌以外にも、麹の酵素作用によってでんぷんが糖化してできたグルコールを摂取して増殖し、アルコール発酵を開始する酵母も重要な役割を占めます。さらに乳酸菌は、乳酸を作り、みそに酸味を与えて大豆臭を取り除き、酵母の発育を促します。このようにみそ造りには麹菌と乳酸菌が大きな働きをしており、有用な微生物を生育させ、枯草菌などの有害な微生物を除去することがよいみそ造りのポイントになっています。



=回答=
食品には日本農林規格(JAS)が設定されることが多く、みそと同じような歴史を持ち、みそと同じく日本人の食生活に欠かせないしょうゆにはJAS規格がありますが、みそにはそれがありません。それはみそがしょうゆと違って種類が多く、規格を設けるためのグループわけが困難だということと、みそが"生き物"であるためです。みそには加熱殺菌しない製品が多く酵母や乳酸菌が生きたまま存在していて栄養成分を消費していますから、規格の基準となる理化学的な分析値を維持することができません。こうしたことから、みそは、JAS規格はありません。みそには法令によって、いくつかの表示が義務づけられています。主なものは、「食品衛生法」「加工食品品質表示基準」「みそ品質表示基準」「栄養表示基準」「計量法」などあり、それらに基づく表示を容器包装に正しく行ったものを販売することになっています。



=回答=
調合みそとは、米みそと豆みそ、米みそと麦みそといったように異なる二種類以上のみそを合わせた製品や、複数の麹を混合して醸造したみそなどを指します。俗に合わせみそがおいしいといわれるように、調合みそでは単独麹による醸造みそ特有のクセが打ち消され、マイルドな風味を持つのが特徴です。個性豊かなみその味と香りを好む人には、少し物足りないかもしれませんが、複数のみそがブレンドされることで、まろやかさが出て、食べやすくなる面も併せ持っています。赤だしみその名称で知られるみそは、よく豆みそと混合されやすいのですが、市販の赤だしみそは、豆みそを主体にして、これに米みそを混合してあり、調合みそと表示されています。また、麦麹と米麹の合わせみそ、小麦麹のみそ、ハト麦麹のみそなども調合みその仲間です。



=回答=
だし入りみそとは、みその中に調味料を加えたもので、例えばみそ汁を作る場合、別途にだしをとる手間が省ける製品です。製品によって含まれるだしは、天然調味料のもの、化学調味料のもの、二者を混合したものなど、さまざまです。天然調味料としては昆布や昆布エキス、粉末にしたカツオ節やカツオエキス(またはアサリエキスなど)を加えたものなどがあります。化学調味料を用いる場合は、グルタミン酸ナトリウムや核酸系調味料、コハク酸ナトリウムなどが使われることがあります。だし入りみそと表示されていても、天然調味料だけを加えたものもあれば、化学調味料だけを加えたものなど、いろいろな製品があります。



=回答=
なめみそとは、調味料としてのみそではなく、そのまま食品として食べるみそのことで、煎った大豆に小麦、大麦、裸麦、米などを混ぜて、麹を造り、それに食塩を入れて発酵させた"醸造なめみそ(ひしお、金山寺みそ)"と、通常のみそをベースにして造る"加工なめみそ(鉄火みそ、ピーナッツみそ、ゆずみそなど)"と分けられます。加工なめみそとは、醸造の済んだみそをベースに、動物性食品、もしくは植物性食品、水飴、砂糖、調味料、香辛料を混合して練り上げたものです。合わせる食品には、魚や鶏肉、大豆、ゴボウ、ユズ、海藻、ナッツなど、さまざまなものがあり、その食品にちなんだ名前がつけられています。加工みそに共通したベースとして使われるのが練りみそで、甘みそと辛みそ、砂糖などをよく混合し、軟らかくしてから二重釜を用いて加熱し、練り上げます。

表示例



=回答=
みそは種類が多く、それぞれに異なる性質を持つため、賞味期限も長短さまざまです。一般的には、麹歩合(麹の使用量)の多いものや塩分量が少ないものほど賞味期限は短くまた、やや塩分量が多く、熟成期間の長いものや豆みそなどは長くなります。賞味期限は、製品について責任を持つ製造者が決めることになっていますが、全国味噌工業協同組合連合会では、一つの基準として次のような範囲が適当であると判断しています。

みその賞味期限の基準



=回答=
工業生産される市販のみその中には、添加物が使われているものもあります。添加物には、保存料、漂白剤、調味料、甘味料、栄養強化剤(ビタミン類など)があります。一般に飲食添加物として認められている、再発酵防止の目的で添加されるアルコール(酒精)以外は特殊なものを除き、添加物はほとんど使用されていません。化学的合成品、天然添加物の区別なく、使用された添加物は、必ず表示することになっているので、包装や容器に記載されています。

通常のみそにおける原材料・添加物の一括表示例



=回答=
見た目だけで善し悪しを判断するのは難しいのですが、主として次のような点に留意して選ぶとよいでしょう。まず色はみその種類によって異なるものの、よいみそに共通することとして、食欲をそそる冴えた色をしていることが挙げられます。灰色がかったものや色むらのあるものは好ましくありません。また、食べた時に香りが高く、みそらしい食欲をそそる香りであることもチェックポイントです。大豆臭、酸臭、不潔臭、薬品臭などのあるものは、よいみそとはいえません。さらに塩味が馴れていて、苦味や渋味のないもの(みその種類によっては、これが特徴の場合もあります)で組成が均質であること、粘らず溶けのよいこと、なめらかでざらつきのないことがよいみその条件です。



=回答=
開封したみそは、なるべく空気にふれないようにするとともに、必ず冷蔵保存しましょう。空気に触れると好気性菌が繁殖しやすくなって品質が悪くなり、風味も落ちます。袋詰めのみそは、使うつど袋の中の空気を抜き、袋の口をしっかり止めて空気が入らないようにします。あるいは、密封容器などに移し換えて表面にラップ材を密着させてから蓋をするのもよいでしょう。容器に移し替えるときは、みその内部に空洞ができないよう、密に詰めます。また、容器入りのみそを買い求めたときも、開封後は表面にラップ材を密着させて容器の蓋をすると、製造時の品質が保たれます。保存するときに冷蔵庫に入れるのは、室温で保存すると温度の影響で褐変(色が褐色に変わる反応)が起きやすく、香りや味が損なわれるからです。



=回答=
みそは原材料により、米みそ、麦みそ、豆みそ、そして二種類以上の麹やみそを用いた調合みそなどに分けられます。それぞれに大豆と米、麦、および食塩の配合割合が違うため、一般成分値も大きく異なり、栄養価も変わってきます。主な成分は、水分(40%~46%)、炭水化物、たんぱく質、脂質、灰分などで、ビタミンやミネラルなども含まれています。
塩分は、白みそや江戸甘みそでは、5~7%ですが、普通のみそは12%前後です。豆みそや甘口みそは、これよりもやや低くなります。一般的に大豆の配合の多いみそは、たんぱく質、脂質、無機成分(特にカルシウム)が多くなり、米や麦の配合の多いみそは炭水化物が多くなります。なお、みその中のたんぱく質は醸造工程を経る前に大部分が水溶化
され、その一部はアミノ酸となります。また脂質は大豆の細胞膜に包まれて分離や酸化が防がれ、安定しています。みそに含まれる炭水化物のうち糖質の80%以上はブドウ糖であり、各種の有機酸が多く含まれています。



=回答=
昔から日本人は"一汁一菜"を献立の基本とし、穀類から主にエネルギーを、みそ汁のみそからたんぱく質を摂取してきました。みその原料である大豆は、"畑の肉"といわれるほど優れたたんぱく源で、しかもそのたんぱく質を構成しているアミノ酸組織を見ると、リジン、スレオニン、といった米のたんぱく質には少ないアミノ酸が含まれています。つまり、ご飯(米)とみそ汁(大豆)との組み合わせによって、たんぱく質がより完全なものになるというわけです。またみその原料である麹菌にはビタミンB群が、大豆にはレシチン、リノール酸など、健康上欠かせない成分がたくさん含まれています。さらに、みそ汁の具にする野菜や芋、きのこ、海藻類などは、日ごろ不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維などの貴重な供給源となります。そうしたことから、米飯にみそ汁という組み合わせは、日本人の食生活にとって、栄養学的に理にかなった合理的な組み合わせといえます。



=回答=
最近話題になっている骨粗鬆症は、カルシウム不足から起こることが多い病気で、骨の密度が低く、スカスカの状態になってしまいます。骨粗鬆症の最大の予防法は、カルシウムの多い食生活を送ることです。カルシウム源として筆頭にあげられるのは、乳製品ですが、豆腐や大豆食品や野菜、海藻、小魚など、カルシウムを含む食品は数多くあります。大豆の加工食品であるみそを使った料理、とりわけみそ汁は、毎日のカルシウム源として大きなウエートを占めています。みそそのものに含まれるカルシウムだけでなく、だしを取る煮干やジャコ、けずり節、具に利用される豆腐やワカメ、葉っぱ類にもカルシウムが含まれます。具だくさんのみそ汁は、日本人にとって欠かせないカルシウム源といえます。

みそ汁の食品成分



=回答=
みその中では、О157は増殖できず、徐々に死滅することがわかっています。菌の種類や保存湿度条件によっても生存時間は異なりますが、30℃ではみその中のО157は3日ですべて死滅、20℃でも大幅に減少するという試験結果が出ています。万が一みそにО157が混入したとしても、発酵熟成の過程や常温での流通過程において死滅します。また、開封後に汚染されたとしても、みそ汁では調理過程における過熱で死滅するため、安全です。О157に限らず、これまで、みそによる食中毒の報告は一件もありません。



=回答=
減塩みそ(低ナトリウムみそ)には特殊用途食品としての規格が定められています。この中に
①ナトリウムの含量は、通常の同種の食品の含量(原則として四訂日本食品標準成分表による)の50%以下であること。という項目があります。つまり、ナトリウム量は一般のみその半分以下であること、と定められているものの、ナトリウム量について明確な数値による規定はないということになります。さらにこの規格は、
②ナトリウム以外の一般栄養成分の含量は通常の食品の含量とほぼ同程度であること。と定めています。以上2項目が規格のすべてですが、食塩含量が通常のみその50%以下で他の成分は変えないという条件は、製造する側からすると高度な醸造技術を要する製品といえます。



=回答=
1987年、食生活向上のため情報提供の一環として、および消費者ニーズに対応するみそ製造業界の振興のために、みその栄養成分表示基準が設けられました。対象とするみそは、米みそ、麦みそ、豆みそおよび調合みそで、主として一般消費者向けに販売するものです。表示する栄養成分は、必須表示栄養成分(エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物および塩分)と任意表示栄養成分(カルシウム、ビタミンB2など)です。ただし、食品衛生法による品質表示基準とは異なり、表示義務はないので、商品によっては表示されないものもあります。

栄養成分表示例




=回答=
みそは種類ごとに独特の香りがあります。概して醸造期間の短い淡色みそは軽い香りで、醸造期間の長いみそほど濃厚な香りがします。また米麹を多く使った米みその甘みそは、甘い香りがしますし、麦みそは麦みそ特有の香りが、豆みそは豆みそ独自の香りがします。
この香りの成分は、みその熟成中に酵母や乳酸菌の発酵によって生成された、アルコール、有機酸、エステルなどが混じったものです。また麦みそ特有の香りは、麦特有のフェルラ酸、バニリン酸などが関係しています。豆みそは若干酸臭がすることもあります。



=回答=
みそに含まれる塩分は、すべて水分に溶解して食塩水という形で存在します。そのため、みその水分量によって塩分の濃度は変わってきます。また、みその種類や麹の種類によっても塩分量は異なります。みそを仕込むときに使う塩分は、通常12%前後で、豆みそや甘口みそはやや少なく、白みそや江戸甘みそはさらに少なく5~7%となっています。みそに含まれる塩は、熟成過程での発酵微生物の増殖や代謝、酵素作用をコントロールするうえで欠かせないだけでなく、有害雑菌(枯草菌など)を抑制する働きもします。また塩分の多いみそは、微生物の活力が抑えられるので十分な風味が生じるまでには時間がかかりますが、同時にその間に塩馴れ(塩味がなじんでまろやかになること)も起こるので、成分表からだけでは、食べたときの塩味は判定しがたいものです。



=回答=
特殊みその低ナトリウムみそ(減塩みそ)とは別に、塩分何%カットといった低塩みそも市販されています。これらの減塩みそと異なり、法律的な規則はなく、表示内容と塩分含有率分布は表のようになります。「塩分ひかえめ」や「甘口」と称しているものの中には、実際には塩分量が表示内容よりも多いみそも含まれます。1983年3月、全国味噌工業協同組合連合会では、みその塩分表示に関する指導方針案を決定し、表示を奨励しています。これによると、まず塩分の表示数値は、小数点第1位までの%で表示し、表示方法は、みそ品質表示基準による一括表示とは別に、包装または、容器に表示する、としました。また、表示例として「みそ汁1杯(150ml)を作る標準量は何gで、その食塩量は何g」の説明を加えてもよいとされています。そうした表示を見て、みその製品ごとの塩分を確かめると確実です。

ページの先頭へ